Vol.19 春のふわふわに御注意|泉州統合クリニック|高石市 漢方内科・婦人科・心療内科・精神科・内科・専門外来(ヨガ・食養生・鍼灸・アーユルヴェーダ)

院長ブログ

Vol.19 春のふわふわに御注意

2022年04月12日

3月の雨水を過ぎてから雨が多くなりました。そして4月に入り、急に日差しが強くなって地面から熱気が立ちのぼってくるのを感じるようになりました。この季節、「眩暈」「頭重」「胃もたれ」が増えます。あなたの体調はいかがですか?

この季節体は冬から春にギアチェンジをします。冬の間、動植物はジッとして動きませんが、春になると一斉に芽を出し、花を咲かせ、動物は動き出します。つまり「静」→「動」と変化します。変化を起こすにはエネルギーが必要ですよね。そのエネルギーはどこから来るかというと、「消化吸収」から廻ってきます。ですから、冬の頃より胃腸に負荷がかかるわけです。普段から養生をして胃腸機能を整えておけば問題ありませんが、冬の間、低出力でやっと乗り切っていた人は、パワー不足に陥ります。

この時期、気候の方は、雨と気温上昇により湿気と熱が増えてきます。これは全身の細胞に影響を及ぼします。全身の細胞は細胞膜で囲われていますが、細胞膜を介して、外と水のやり取りをします。気圧や湿度の変化で浸透圧が変化すると全身の細胞から一斉に水が出たり、水が溜まったりします。この事で簡単に1キロぐらいの体重は増減します。

こようパワー不足で気血水の廻りが悪くなったところに、気圧の変化で水が溢れてくることが重なって、胃内停水という胃の中がぽちゃぽちゃするようになってきます。これが胃もたれの原因となります。そして余った水は横隔膜を越えて肺に上昇し、息が吸いにくくなったり、喘息がでたりするようになります。胃の動きが悪くなったことで嘔気も出て来ます。そして浮腫のせいで頭重、頭痛が、気血の循環不全で眩暈が出現します。(図を参照)

 

さて、このような時、どうすれば良いのでしょうか?まず、ひとつ言えることは連休明けぐらいになって、日差しが夏になってくると、自然と良くなります。つまり慌てて余計なことをしなければ2~3週間で良くなるというわけです。また、胃の消化力が落ちていますので食事量は少し減らすのが良いでしょう。あと、水が余って、循環できない状況が症状をおこしていますので、少しだけ頑張って、汗を出す運動をしてみて下さい。発汗と共に症状は軽くなります。あと、睡眠は大事ですね。

 

まとめますと、

 

  • 食事少なめ
  • 運動して発汗
  • 睡眠をしっかり

 

以上を心掛けるようにしてください。春の眩暈、克服できますから。

 

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